肛門はどうやって便を排出するのか?
3週間くらい前からあっという間に秋を通り越して冬になってしまったような感じですよね!
寒くなってくると、トイレに行くのがおっくうになってくる人達も多いのではないでしょうか?
日本の家庭は今や洋式トイレがほとんど、公衆トイレも随分と洋式トイレが増えたように思われます。
トイレの暖房設備や温式便座が整っていればよいのですが、まだまだ其の辺は日本の全家庭普及と
いうまでには至ってないようです。さて、トイレの話ついでにトイレで「落としていくもの」について考察して
いきたいと思います。
昔の和式トイレでは勢いよく落としてしまうとお釣りがくるのが普通でしたが、たとえ様式トイレであっても、
其の「落とすもの」の状態によってはお釣りが跳ね返ってくる事もありますよね。
さてさて、「落とすものが」出てくるのが肛門、肛門は消化管の最末端にあたる部分で消化物の残りカスを
排泄する人体の出口にあたります。ではその排泄のしくみは一体どうなってるのでしょうか?
直腸が便でいっぱいになり、内圧が高まると、その情報が骨盤神経、脊髄を経て大脳に伝わり、排便反射が
起こります。
この排便反射が便意です。便が垂れ流しにならないのは、括約筋という筋肉が肛門を取り囲み、しっかりと
締めているからです。括約筋には「内肛門括約筋」と「外肛門括約筋」の二種類があります。
「内肛門括約筋」は自身の意志とは関係なく働き、便意を催すと自然に緩むのですが、「外肛門括約筋」は
自身の意志で調節可能な筋肉です。便意をもよおしてきた時、トイレが近くにない時など、冷や汗、脂汗を
垂らしながらも土俵際で踏ん張ることができるのは、この外肛門括約筋のおかげなのです。また、睡眠中、
便を漏らさないですんでいるのも脳から外肛門括約筋に「緩めず締めておけ!!」という命令が出ているから
なのです。なお、内肛門括約筋は便秘と関係していてこの筋肉の反応が鈍くなってしまうと、
便秘になりやすくなってしまうそうです。
ところで、胃腸の調子が万全ならば、大便は固形になっていることが多いのですが、大便が固形化するまで
には長い長い道のりを経なければなりません。その道筋での便の状態は次のようになります。
結腸の先頭部分ではまだ液状です。そこから大腸の各部位が水分を吸い取っていきます。上行結腸を通過し、
横行結腸に到着したところでは半流動状に、横行結腸を通過する間に粥状になり、下行結腸に差し掛かった
ところで半粥状になります。
さらに下行結腸を下り、S字結腸に入ったところでやっと固形化します。ちなみに、大腸では消化物の水分が
搾り取られますが、完全ではなく通常、1500gの大便には100mlの水分が含まれているそうです。
本日はちょっと臭そうなお話でした。