骨・ほね・ホネ・・・体はいくつの骨でできているのか?
前回、白骨化について書きました。骨の話題ついでに、人体はいくつの骨で出来ているのか、について
考えてみたいと思います。
人体を構成する骨は約200個あります。驚くほど多くのパーツから成立っている訳です。大きく分けて、
頭蓋、脊柱、胸廓、上肢骨、下肢骨となっています。頭蓋骨にしてみても実際はひとカタマリの骨ではなく、
22個(舌骨を入れると23個)もの骨がパズルのように組み合わさって構成されたものなのです。
背部の中心を通っている背骨=脊柱は頚椎(×7)、胸椎(×12)、腰椎(×5)、仙骨、尾骨などからなり、
その数は26個にもなります。
胸廓は内側に心臓や肺、胃などの重要な臓器をおさめた鳥篭のような骨格で、肋骨が24個、胸骨が1個という
具合で構成されています。
上肢骨は肩、腕、手首などで64個、下肢骨は骨盤部(仙骨・尾骨を抜く)と足の骨のことで62個、さらにこれらに
耳の中の骨=耳小骨6個を足すと総計206個にもなります。
これら個々の骨が連結しているヒトの骨格は家でいえば骨組みのようなもので、骨組みがしっかりしていないと
家が傾いてしまいます。ヒトの骨格も柱や梁となって体の形態を保持したり、臓器や神経系の中枢部を守ったり
している訳です。
とはいうものの、家の骨組みとヒトの骨格とでは、根本的に異なっている点があります。家の骨組みは年月が
経てば単に老朽化(経年劣化)していきますが、ヒトの骨は生きているため単に老朽化するのではなく形が
変わったり、数を変化させて(癒着してニコイチになったりもします)、さらにはその形態も変化させながら
なんとか維持していこうとする訳です。
成人の骨の数は206個と申し上げましたが、生まれたばかりの赤ん坊の骨の数はナント!270個。
これなどは成長過程の中で独立していた骨が癒合してくっつき合い数を減らしていっているからです。
ちなみに、骨盤にある寛骨という骨はもともと腸骨、恥骨、坐骨という三つの骨が癒合して出来たものです。
男性は18歳、女性は16歳で骨の成長が終了すると言われ、その段階で206個に落ち着いてくるのです。
また、実際は微妙な個体差、個人差もあり厳密に言えば骨の数は必ずしも一定ではない・・・というところが
人体の面白さでもあります。
※赤ん坊の骨格と子供の骨格