神経系④~脳神経~
神経系の考察、第4弾、脳神経についてまとめてみたいと思います。
皮膚や筋肉からの情報は脊髄のニューロンを通って脳へ伝えられます。脳からの指令もまた
脊髄を通って末梢神経へと伝えられ、体の各部位が反応を起こします。これらは前回までに
まとめたことです。
ところが、末梢神経の中には脊髄を通らず、脳と直接やり取りものがあります。顔や首にあり、
目や耳とも関連する重要な神経なのですが、脳の近くにあるため脳と直接連絡を取り合って
いる神経で脳神経と呼ばれています。ちなみに脊髄に出入りする神経は脊髄神経と呼ばれ、
脳神経と区別されています。
脳神経は脳の下方より左右対称に1対ずつ出ているニューロンの束で全部で12対あり、
第1脳神経、第2脳神経、第3脳神経・・・・・のように1から12の番号がつけられています。
以下、1~12の各神経を紹介してきます。これらは私があくまで自身の整理・復習のために
まとめているものですが、今回は1~12の神経のある意味、箇条書き、もしくは羅列になって
いきますので、読んでいてそんなに面白くないかもしれません。
第1脳神経→『嗅神経』:鼻粘膜の嗅部に分布する神経で、感知した匂いの情報を伝えます。
第2脳神経→『視神経』:目の網膜にて感知された明るさや色などの視覚情報を伝えます。
第3脳神経→『動眼神経』:目を動かす筋肉や眼筋を支配する神経です。
第4脳神経→『滑車神経』:上記同様、眼筋を支配する脳神経のひとつ。
第5脳神経→『三叉神経』:脳神経のうち最も大きい神経で脳から出てすぐの①眼神経、②上顎
神経、③下顎神経の三つに別れることから名付けられました。顔面の知覚及び咀嚼筋運動を
支配してます。
第6脳神経→『外転神経 』:第3脳神経、第4脳神経同様、眼筋群を支配する神経のひとつ。
第7脳神経→『顔面神経』:表情筋に分布した顔面の筋肉を支配します。
第8脳神経→『内耳神経』:耳からの情報を脳に伝える神経で平衡感覚や聴覚と関係しています。
第9脳神経→『舌咽神経』:味覚を伝えたり唾液の分泌を促進します。
第10脳神経→『迷走神経』:舌や咽頭、胸腹部に広く分布し、声の発声や胃の痛み、気分が悪い
などの症状にも関わっています。
第11脳神経→『副神経』:迷走神経の運動ニューロンの一部が分かれたもので、胸鎖乳突筋、
僧帽筋を支配しています。
第12脳神経→『舌下神経』:舌の下部にある神経で、食べ物を咀嚼したり、飲み込む際に必要な
8つの筋肉を支配しています。
以上、12の脳神経の簡単な紹介でした。そういえばこれらの12脳神経を覚えるのに年号暗記の
のような覚え方があります。何種類かあるみたいですが、私が使ったのは以下の覚え方でした。
【覚え方】
休止した動く車が三転し、顔、耳、喉切り冥福した
(車が休止して三回転がり顔や耳、喉を切断し死んでしまったという意味です)。
これを因数分解?すると・・・・
休止(嗅神経・視神経)した、
動く(動眼神経)
車が(滑車神経)
三転し(三叉神経・外転神経)、
顔(顔面神経)、
耳(内耳神経)、
喉(舌咽神経)切り、
冥(迷走神経)
福(副神経)
した(舌下神経)
ということになります。さぁ、折角ですから、皆さんも覚えましょう!何の役にも立ちませんが・・・・(笑)