なぜ歳をとると高血圧になってくるのか?
私は比較的血圧は低い方でした。
この前、血圧を測定したら、若い頃と比べはるかに高くなっていました。
血圧とは血液が血管にかける圧力のことです。血管にかかる圧力が高ければ血管には当然、大きな
負担がかかります。血圧が高いというだけではすぐに病気にかかってしまう訳ではありませんが、
長期間放置すると、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞や腎臓の機能障害・・・・etcなど、死に至る病気の
原因になったりします。
ところで、なぜ歳をとるにつれて高血圧になってくるのでしょうか?
歳を重ねると皮膚が老化してたるんでいくように、血管も老化してしまうからだそうです。
動脈などは心臓から送り出されてくる高圧力の血液を受け止められるよう、弾力性に富んだしなやかな
組織で出来ています。
しかし、老化と共にこの弾力性がなくなっていってしまうのです。そのため、血管の壁に傷ができやすくなり、
その傷口(隙間)から内膜にコレステロールが入り込んで蓄積し、血管壁が厚くなってしまいます。
これがアテローム硬化と呼ばれ、動脈硬化現象の中では一般的なものだそうです。
動脈硬化が進むと血管が狭くなり、その結果、血圧が高くなるというメカニズムです。ちょうどホースの
内壁に不純物が付着して溜まり、水圧が高くなるのに似てますよね!
動脈硬化が進むと心筋梗塞や脳卒中になりやすくなりますが、肥満や塩分の摂りすぎ、運動不足、
ストレスなどの精神的緊張の影響でも血圧は上がりやすくなります。
また、血液の流れを悪くする原因として上げられるのは塩分(ナトリウム)です。
体内の各細胞の外にはナトリウム、中にはカリウムが多く含まれていて、その比率は一定に保たれて
います。しかし、塩分の過剰摂取はこのバランスを大きくくずし、細胞内部にナトリウム&水分に侵入を
許します。その結果細胞が膨張してしまうのです。血管を作る細胞でも同様で、そのことにより血管の
チューブ内が狭くなってしまい血流が悪くなってしまうという訳です。そんな状態のところ、心臓が強く血液を
押し出そうとするため血圧が高くなってしまうのです。
昭和20年代頃までの日本人は高血圧症の人がとても多かったそうです。それは冷蔵庫が完全普及してい
なかった為、塩による保存食が多く、塩分摂取過多気味だったのでしょうね!