秋の風邪は○○○○が原因かも…。
「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り秋らしい気候になってきましたね、アウトドアで活動する機会が増えるこの時期に注意していただきたいのは秋の花粉症です。
9月入ってから、当院をご利用されている患者さんの中にも花粉症の症状でお困りの方が目立ちます。
また、花粉症の自覚がない患者さんの中にも下記のような症状でお困りの方が目に付きます。
1、風邪が1週間以上続いている。(特に喉がイガイガしたり咳がひどい)
2、じん麻疹が出た、アトピーの症状がひどくなった。
3、子供や家族の咳が続いている。(気管支喘息で入院した方もいます)
4、下痢や軟便の症状が続いている。
このような症状でお困りの方は花粉アレルギーを疑って見て下さい。
花粉症は春だけでなく秋にも発生しますが、秋の花粉症の主役は「ブタクサ」です。
日本人の花粉症の原因としてはスギ、ヒノキについでブタクサが3番目に多いそうです。
ブタクサは元々アメリカが原産の外来植物ですが、明治時代の初めにやって来て今ではすっかり日本に根付いています(帰化植物)。
いまやブタクサは繁殖力が強く道端、土手、公園、空き地など、どこにでも生えているメジャーな植物です。
花粉の飛散ピークは8月下旬から10月中旬ですが、実際に花粉症を起こす人が増えてくるのは9月に入ってからが多いです。
今年は例年に較べてブタクサの花粉の飛散量が多いらしく、首都圏では9月の初旬と中旬に大量の花粉が飛散しているので(場所によっては昨年の20倍以上)、今年になって初めてブタクサ花粉症を発症している人も多いのではないでしょうか?
【咳が出やすいブタクサ花粉症】
ブタクサ花粉症の特徴はスギの花粉症と較べて咳が出やすいことです。ブタクサの花粉はスギの花粉よりも粒子が小さいので、気管支や肺の中まで入り込みやすいからです。
花粉が気管支や肺に入り込むことで咳がひどくなりやすく、最悪の場合は気管支喘息に発展してしまうケースも有ります。
もちろん鼻水や目のかゆみなども出ますので、その点ではスギ花粉症もブタクサ花粉症もあまり変わらないと考えておいてください。
【ブタクサに近づかないようにしましょう】
ブタクサの花粉はスギ花粉などと異なりあまり遠くまで飛散しません。飛散距離は数十m程度と言われています。よって、ブタクサの生えている場所に近づかない事が予防に最も有効な手段と考えられます。
外出する時は出来るだけ雑草が多い場所(道端、土手、河原、公園、空き地、校庭等)に近づかないようにし、通勤・通学や買い物等の際も雑草が生えている道は出来るだけ避けて別の道を選ぶようにしましょう。
喉に症状が出やすいブタクサ花粉症の対策にはマスクが有効です。
特に雑草の近くを通る時には花粉症用のマスクを顔にぴったりつけるようにして、帰ったら手洗いとうがいを忘れないように注意しましょう。
【食物アレルギーにも注意】
ブタクサ花粉症の人はウリ科の食物に食物アレルギーを起こす人が多いです。これは、ブタクサの花粉の形状とウリ科の果実のタンパク質の形状が似ているからです。
アレルギーを起こすと口の中が痒くなったり、発熱、じん麻疹、下痢・軟便等の症状が起きます。
よってブタクサ花粉症の方は花粉が多く飛んでいる8月後半から10月上旬までは、ウリ科の植物であるメロン、スイカ、キュウリ、その他のウリ類は食べないようにしたほう賢明です(と言っても夏にメロンやスイカを食べられないのはちょっとつらいですよね-笑-)。
秋はアウトドアで過ごす機会も多いと思いますが、花粉症の症状に心当たりが有る方は病院でアレルゲンの検査をお受けになることをおススメします。もしブタクサに反応が出た場合は是非上述の注意事項に気をつけて見て下さい。
秋も花粉対策をシッカリとして元気に季節を満喫しましょう!!
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