食物繊維とその効用は?
今年は、秋の訪れがいつもに比べて早くなっているような感じです。
秋と言えば ”食欲の秋” 食べ物がおいしくなる季節ですね。
食べものがおいしくなってくると、気になるのが、”体重維持” です。
その体重維持のためには、体の 排泄とそれにつながる腸の状態がとても大切。
今日は、その腸内の状態をいい状態に維持する為に不可欠な”食物繊維”について書かせていただきます。
~食物繊維とは~
食物繊維とは、腸内環境を正常化させ、体調管理には不可欠なものと言われています。
人間の消化液には、食物を分解し吸収しやすくするために各種の消化酵素が含まれています。
しかし、消化酵素でも分解されない食物中の成分があり、これを食物繊維といいます。
昔の栄養学では「食べ物のカス」とも言われ、長年役に立たないものと認識されていました。
しかし、近年、食物繊維の効用として脂質異常症予防、便秘予防、肥満予防、糖尿病予防、脂質代謝
を調整して動脈硬化の予防、大腸がんの予防、その他食品中の毒性物質の排除促進等、様々な有効
性が研究され確認されています。
~2つの食物繊維~
その食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つに大きく分けられます。
水溶性食物繊維は、食後の血糖値の急激な上昇や、コレステロールの吸収を抑制する働きがあります。
また、便に適度な水分を与え、スムーズな排泄を促します。
代表的なものとして、オリゴ糖や、菊芋などからとれるイヌリン。こんにゃくからとれるグルコマンナン。
紅藻類(寒天)からとれるアガロース。果物からとれる、ペクチンなどがあります。
これらの水溶性食物繊維は、腸内で分解されて善玉菌のエサになるのも特長です。
一方、不溶性食物繊維とは、読んで字のごとく、溶けない食物繊維のことで、腸を刺激し、蠕動運動を活発化
し、腸内の不要なものをからめ取って排泄する働きがあります。
野菜などの繊維質の多いもの(ごぼう、オオバコ、フスマ等)に含まれていたり、甲穀類から採れるキトサン
なども、この不溶性食物繊維なのです。
~体から不要なものを出すのが食物繊維~
食物繊維については、様々な研究がすすみ多くの有効性が認められています。
簡単にいうと、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維、どちらも異なるアプローチで便をスムーズに排泄し、
体の中の要らないものを体の外に出すという働きをします。
出すことによって、体調を整えようとするのです。
腸内の環境を整え、便秘をしないことも、病気になりにくい体にする一つの方法です。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維、それぞれの働きを理解し、目的に合わせて摂取すると良いでしょう。
動物性食品を食べる頻度が高くなるほど食物繊維は不足します。
外食や加工食品などではなかなか摂りづらく、意識して摂らなければ満たせないのが現状です。
みなさんも積極的にこの食物繊維を毎日の食生活に摂りいれてみてはいかがでしょうか。
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