重力と骨盤
二本の足でまっすぐ立って歩けるのは地球上では&公式には、人間だけということに
なっています(もしかしたら、アウストラルピテクス以降、別系統の進化体・・・・例えば、
イエティやサスカッちのようなものがいるのかもしれませんが・・・・・‐笑‐)。
二足歩行は手を自由にしたため、物を掴んだり手先や指を使った精緻な作業ができる
ようになり、脳を発達させ重量化させるきっかけにもなったようです。
実は直立二足歩行はとても不安定な姿勢です。
それ故、様々な不都合が生じてしまったようです。
横から見て、頚椎が前弯、胸椎が後弯、腰椎が前弯、そして骨盤が後弯しているのは
あたかも脊柱をスプリング状態にして骨盤部にかかる重力を散らしているからのようです。
中でも最大の不都合はお産なんじゃないでしょうか?
二足歩行の結果、内臓の重みや頭部~脊椎の重みを支えることになり、
それまで左右に開いていた骨盤は閉じ気味になってしまい、
産道も細く狭くなっていったことによるものです。
また腰痛も二足歩行により、もたらされたものと言われています。
頭からの全重量が背骨や腰にかかってきてしまいます。さらに体重がそのまま膝にもかかる
ため、膝の病気も多くなったといわれています。
ちなみにカイロプラクティックやAKなどでは、骨盤内の仙腸関節部の異常をカテゴリーⅡ、
腰椎と仙骨のつなぎ目、即ち、腰仙部の異常をカテゴリーⅢという風に分類したりします。
ところで、以前、テレビで見たのですが、腰痛らしい兆候が見える骨格がメソポタミア文明から
発見されているそうです。これによると、二足歩行というよりも文明が起こり、特に農作業が
行われるようになってから腰痛が発生したのではないか、という結びでしたが・・・。
いずれにせよ、体重の乗る骨盤部は歪みやズレが発生しやすい場所です。
歪みやズレを筋肉の収縮異常だけで語る同業者が多いですが、靭帯や滑膜ヒダの噛込み、
その他重力のことが全く考えられていません。
膜性の歪みなのか、骨性のゆがみなのか、これらを見極めていかないといけませんね!
骨盤を定期的に調整するということは、とても重要なことだと思います。