コラム
人間の視野
剣道などの武道などでは、重要なもの順に1眼、2足、3胆、4力(いちがん、にそく、さんたん、しりょく)と
言われます。実際、人間が持つ五感の中で最も重要とされているのは視覚です。
その直径は10円玉とほぼ同じ大きさになります。この中で「ひとみ」と呼ばれている部分が瞳孔で、網膜
に投射する光の量を調節しています。網膜はカメラのフィルムに例えられ、外部から受けた光の刺激を
神経線維を通じて脳に伝えています。ひとみが黒いのは網膜に入った光が跳ね返ることなく吸収されて
しまうからだそうです。
ところで、人間の視野の範囲はどの位あるのでしょう?
内側は鼻に遮られて見えないのですが外側は100度あると言われています。左右合わせると200度もあり、
かなり広い範囲を捉えることができます。
ちなみに犬やオオカミで約240度、馬や牛に至っては約350度もの視野があるそうです。
肉食動物ほど、目は前面につき獲物を立体的に捉え、その距離を正確に計測できるようになっているの
ですが、草食動物ほど、左右の目は離れ、草をハムハムしながらも天敵から逃れるために広い範囲を
見渡せるようになっているという訳です。
実際300度以上の範囲を見渡せるのなら、脳で処理された映像はどのように見えるのか、経験してみたい
ものですね!
上下方向に関しては上が約50度、下が約70度で合わせて120度の範囲を捉えることができます。
遠近の調節をするのがカメラのレンズにあたる水晶体で、厚さを変化させて光の屈曲率を変えています。
加齢によりこの調節力が衰えてしまったものが老眼ということになります。
私は今まさに、数年前より、この老眼で苦しんでおります(笑)