2012年9月

神経系⑤ ~自律神経の役割~

神経系への考察、今回は自律神経について考察し、これにて神経系は終了しようと思います。

 

日々の生活の中で、意識せずに働いているもの、これらを統括しているのが自律神経です。

 

心臓や胃腸などの内蔵、血管の収縮や拡張、呼吸や消化、代謝・・・・といった生理機能を

 

裏で支えてくれています。

 

例えば、今日は疲れたから心臓を止めようと思っても止まらないし、チャーシュー麺の大盛り

 

を食べ過ぎたから消化液いっぱい出そうと思っても、自由自在に出てくるものではありません。

 

自分の意思や作意とは別に自立して生命機能を維持しようとするのがこの自律神経な訳です。

 

ところで、自律神経には交感神経と副交感神経の二つがあります。

 

交感神経の中枢は脊椎に沿って(胸椎と腰椎)縦に走っており、骨のひとつひとつから神経が

 

出ていて脊髄神経と合流しています。

 

一方、副交感神経は延髄部分と仙骨部分から出ていて脳神経と仙骨神経に含まれています。

 

 

 

交感神経は活動する神経、副交感神経は休息の神経と言われており、互いに相反する働きを

 

し、必要に応じて自動的に切り替わるようになっています。

 

例えば、交感神経は血管を収縮させて血圧を上げたり、心臓をバクバクさせたりと、いわば

 

身体を臨戦態勢に導いていく神経なのです。その役割から交感神経はFF神経とも言われたり

 

します。つまりFright&Fight・・・・怯え、恐れと戦闘態勢を作り上げる神経ということです。

 

対して、副交感神経は血管を拡げて血圧を下げたり、分泌や排泄作用を促す働きをし、体を

 

リラックスさせる状態を作り出します。

 

自律神経.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

交感神経、副交感神経は両方がともにMAXで働いているということは無く、どちらかが優位に

 

なっている時は、もう片方は弱まるようになっています。

 

例えば、運動会などで自分が走る直前、プレゼンテーション当日、面接試験の直前・・・etc、食欲が

 

なくなってしまったり、おいしく感じなかったり・・・等の経験は誰でもあると思います。

 

これらは交感神経の働きによるもので緊張が高まっている時は消化器系(副交感神経支配)が

 

休止状態になってしまっているからです。要は今まさに戦う前、臨戦状態にある時、胃腸に内容物が

 

つまってたら思うように戦えないどころか身を危険に晒してしまいますよね?一方、ことが済んだ途端、

 

副交感神経に切り替わり、お腹がすいたような気分になったりする訳です。

 

 古来より兵法などでも、必勝手段として「夜討ち朝駆け」が奨励されたのも敵が副交感神経支配で

 

休息している時に襲った方が効率が良いからです。

 

保元の乱や関ヶ原の戦い前哨戦でも夜討ち朝駆けを否定した側(崇徳上皇側・石田三成側)が負けて

 

ますよね!話があさっての方向にいってしまいました(笑)  

 

 

このように二つの神経がうまい具合にバランスをとり合いながら、体内環境が一定に保たれる仕組み

 

になっているのですが、ストレスが重なり、バランスが崩れたりすると、交感神経と副交感神経の

 

切り替えがうまくいかなくなってしまいます。これがいわゆる自律神経失調症という訳です。

 

自律神経は全身の器官をコントロールしているため、自律神経失調症になると全身に支障をきたし

 

のちのち重篤な症状に発展する可能性もある訳です。

 

figure_3_1[1].gif

神経系④ ~脳神経~

神経系の考察、第4弾、脳神経についてまとめてみたいと思います。

 

皮膚や筋肉からの情報は脊髄のニューロンを通って脳へ伝えられます。脳からの指令もまた

 

脊髄を通って末梢神経へと伝えられ、体の各部位が反応を起こします。これらは前回までに

 

まとめたことです。
 

ところが、末梢神経の中には脊髄を通らず、脳と直接やり取りものがあります。顔や首にあり、

 

目や耳とも関連する重要な神経なのですが、脳の近くにあるため脳と直接連絡を取り合って

 

いる神経で脳神経と呼ばれています。ちなみに脊髄に出入りする神経は脊髄神経と呼ばれ、

 

脳神経と区別されています。

 

脳神経は脳の下方より左右対称に1対ずつ出ているニューロンの束で全部で12対あり、

 

第1脳神経、第2脳神経、第3脳神経・・・・・のように1から12の番号がつけられています。

 

以下、1~12の各神経を紹介してきます。これらは私があくまで自身の整理・復習のために

 

まとめているものですが、今回は1~12の神経のある意味、箇条書き、もしくは羅列になって

 

いきますので、読んでいてそんなに面白くないかもしれません。

 

脳12神経.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第1脳神経→『嗅神経』:鼻粘膜の嗅部に分布する神経で、感知した匂いの情報を伝えます。

 

第2脳神経→『視神経』:目の網膜にて感知された明るさや色などの視覚情報を伝えます。

 

第3脳神経→『動眼神経』:目を動かす筋肉や眼筋を支配する神経です。

 

第4脳神経→『滑車神経』:上記同様、眼筋を支配する脳神経のひとつ。

 

第5脳神経→『三叉神経』:脳神経のうち最も大きい神経で脳から出てすぐの①眼神経、②上顎

 

神経、③下顎神経の三つに別れることから名付けられました。顔面の知覚及び咀嚼筋運動を

 

支配してます。

 

第6脳神経→『外転神経 』:第3脳神経、第4脳神経同様、眼筋群を支配する神経のひとつ。

 

第7脳神経→『顔面神経』:表情筋に分布した顔面の筋肉を支配します。

 

第8脳神経→『内耳神経』:耳からの情報を脳に伝える神経で平衡感覚や聴覚と関係しています。

 

第9脳神経→『舌咽神経』:味覚を伝えたり唾液の分泌を促進します。

 

第10脳神経→『迷走神経』:舌や咽頭、胸腹部に広く分布し、声の発声や胃の痛み、気分が悪い

 

などの症状にも関わっています。

 

第11脳神経→『副神経』:迷走神経の運動ニューロンの一部が分かれたもので、胸鎖乳突筋、

 

僧帽筋を支配しています。

 

第12脳神経→『舌下神経』:舌の下部にある神経で、食べ物を咀嚼したり、飲み込む際に必要な

 

8つの筋肉を支配しています。

 

以上、12の脳神経の簡単な紹介でした。そういえばこれらの12脳神経を覚えるのに年号暗記の

 

のような覚え方があります。何種類かあるみたいですが、私が使ったのは以下の覚え方でした。

 

 

 

【覚え方】

休止した動く車が三転し、顔、耳、喉切り冥福した

(車が休止して三回転がり顔や耳、喉を切断し死んでしまったという意味です)。

車事故.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冥福.jpg

 

 

 

 

 

 

 

これを因数分解?すると・・・・

 

休止(嗅神経・視神経)した、

動く(動眼神経)

車が(滑車神経)

三転し(三叉神経・外転神経)、

顔(顔面神経)、

耳(内耳神経)、

喉(舌咽神経)切り、

冥(迷走神経)

福(副神経)

した(舌下神経)

 

ということになります。さぁ、折角ですから、皆さんも覚えましょう!何の役にも立ちませんが・・・・(笑)

 

神経系③ ~中枢神経とは?~

昨日、今日とPALMS主催、フルスパインカイロプラクティックのセミナーに参加しておりました。

 

今回は胸椎、内臓と関連が比較的多い部分で、重要なパートでした。

 

以前行っていた椎間関節を矯正するディバーシファイドテクニックのアジャストと違い、椎間板への

 

深い力の浸透が必要とされるアジャストでした。とても熟練が要求されるテクニックです。

 

 

さて、神経系への考察第三弾、今回は中枢神経について考えてみたいと思います。

 

中枢神経とは脳と脊髄を合わせたものです。脳は頭蓋骨の中に、脊髄は脳から繋がって首、背中、

 

腰へとのびる神経線維の束で小指ほどの太さで、背骨の中を走っています。

 

少々マニアックな話になりますが、映画=プレデターで、ハンター&狩人であるプレデターが狩った

 

人間の頭蓋骨からズブズブと何かを引っこ抜きますが、ちょうど引っこ抜かれる部分がこの中枢神経

 

になります。

 

脳からの命令・情報は通るルートもほぼ決まっていて、運動情報は脊髄の前方(腹側)を通り、骨格筋

 

などへ伝えられます。

 

一方、皮膚の感覚や筋肉からの情報は脊髄の広報(背中側)を通って脳へ送られます。

 

脊髄という神経のラインは全身から脳へ、脳から全身へと電車のように上り、下り、それぞれの

 

ライン(回路)が備わっているのです。

 

ところで、脳をPCに例えると脊髄はPCからの情報をPC外部へ伝達を行うコードに当たります(例えば、

 

マウスとPCを繋ぐコードなどがそれにあたることになります)。

 

このPCとコードを繋ぐ部分に当たるのが、人間の体の中では延髄になります。実際の場所は首の後ろの

 

部分で、盆の窪などと呼ばれております。必殺仕掛人藤枝梅安が殺し鍼を打ち込む部分です。

藤枝梅安.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脳や脊髄はとても傷付きやすい組織で、外部からの衝撃を避けるために外層と内層によって厳重に保護

 

されています。外層とは頭蓋骨や脊柱(背骨)のことで、骨組織によりガードされている訳です。

 

ちなみに背骨(脊柱)の椎骨の1個1個の間には円盤状の軟骨組織がありますが、それが椎間板に

 

なります。

 

一方、内層は3層構造の膜組織により脊髄を保護しております。外の膜から硬膜、クモ膜、軟膜と

 

いいます。脳も脊髄もこの三つの膜によりすっぽりと包まれております。

 

さらにこの、クモ膜と軟膜の間には脳脊髄液と呼ばれる無色透明の液体で満たされており、

 

この液体がある意味クッションの役割を果たして外からの衝撃を防いでいます。とりわけ、脳は豆腐の

 

ように柔らかく、豆腐が水に付けておかないと自身の重さで潰れてしまいがちになりますが、脳もこの

 

脊髄液の中に浮かんでおり、自身の重さや重力に負けて潰れてしまうことを防いでいるのです。

脳脊髄液.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だらだらと書いてしまったら収拾つかなくなりそうなので、今日はこの辺で・・・・。

 

 

神経系② ~神経系は何を如何にして伝達するのか?~

神経系についての考察第二弾、神経系は何をどのように伝えていくのでしょうか?

 

神経系は情報を連絡するケーブルのようなもので、体中に張り巡らされていて、

 

ネットワークを形成しています。

 

情報を伝達するのはニューロンという神経組織最小単位の神経細胞です。

 

ニューロンの形態ですが、樹状突起という木の枝のような突起がいくつもあり、

 

他のニューロンと接点を持っています。

神経細胞.jpg

 

 

 

 

 

 

 

その接点の部分がシナプスといい、そのシナプスを通じて次のニューロンへと情報が

 

伝達されていく訳です。このニューロンが集まり束になり電気コードのようになったものが

 

我々が言う神経ということになります。

 

神経が伝えるのは情報です。例えば音や光、痛みや圧迫、衝撃・・・etc、外部からの

 

刺激を受けた時に耳や目、皮膚などの感覚器がこれらの情報を捉え、微弱電流を発生させ

 

ます(=ナトリウムイオン)。これが情報信号となりニューロンのケーブル(=軸索)を

 

通り抜け、また次のニューロンへと伝わっていき、最終的には中枢神経へと送られて

 

いくのです。

 

ところでニューロンとニューロンの接点であるシナプスは実は直接つながっておらず、

 

わずかな隙間が空いています(約30ナノメートルほど)。

 

わずかでも隙間があれば、電気信号は伝わりません。そこでシナプスはシナプス小胞

 

という部位から神経伝達物質を分泌します。この化学物質が隙間に広がっていき、それを

 

隣接するニューロンの樹上突起がキャッチします。こうして再度電気が発生すると、

 

また情報が送られていくという訳です。

神経伝達シナプス.gif

 

 

 

 

 

 

 

 

書いていると複雑な段取りのように見えてしまいますが、実際に情報が伝わる速度は

 

非常に早く、ニューロンからニューロンへの電気信号伝達速度は毎秒、約120mにも

 

なります(遅いものだと秒速、約60cmほど)。

 

この超高速で30ナノメートル(10万分の30ミリ)という狭い隙間を駆け抜けるのですから

 

いかに瞬時に情報が伝わるのがわかるのではないでしょうか?

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